2025/02/05 18:31
皆さまこんにちは!
底冷えの毎日、いかがお過ごしでしょうか。
2017年4月に日本遺産に認定された六古窯は、平安時代末期から現代まで続く焼き物の産地を指します。
◆瀬戸焼(愛知県瀬戸市)、常滑焼(愛知県常滑市)、越前焼(福井県越前町)、信楽焼(滋賀県甲賀市)、丹波立杭焼(兵庫県丹波篠山市)、備前焼(岡山県備前市)
参照:きっと恋する六古窯
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それでは京焼、と聞いてどんな器ややきものが目に浮かびますか?
私たちはいつもこうお答えしています。
「特徴がないのが特徴です」
京都では陶土になる原料が採れないため、信楽ほか各地から土を取り寄せるところから始まります。
各窯によって土から異なるうえ、技法や釉薬、絵付けにいたるまで異なる特色をもつため、いずれも【京焼】ですが決まった特徴はありません。
また機械を使った量産が各地で増えるなか、京焼はろくろ引きから絵付けまで一貫して職人の手作業で作られています。
そのため同じ器、箸置き、湯呑みでも微妙に異なる風合いや個性があり、どれもが「世界にひとつだけ」なオンリーワンなのです!
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【京焼とは】
かつては、清水寺界隈で作られるやきものを「清水焼」、仁清の窯は御室にあったので「御室焼」、三条粟田口界隈のものは「粟田口焼」というように地名で呼ばれていました。
これらは全て京焼なのですが、参詣者の絶えない清水寺を想起させる「清水焼」のブランド力に負うところが大きく、現在は五条・今熊野・山科・泉涌寺・炭山の主な生産地をはじめ京都府下で作られる全てを「京焼・清水焼」と呼んでいます(通産省【現:経済産業省】で決められた名称)。
詳細をお知りになりたい場合は「京焼 伝統と革新」(中ノ堂一信著)が京焼・清水焼の理解にお薦めです。